事業レポート

2026年2月7日

令和7年度 市民が楽しむアートカフェ事業

福岡アジア美術館のアートカフェにおいて、まちの魅力向上とにぎわいの創出を図るため、市民等が気軽に文化芸術に触れることができる場として全3回を開催しました。

 

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7月:おいでよ 夏の美術館vol.2「オバケ?展」関連イベント

「おやこで たのしむ らくご」を開催

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福岡アジア美術館で開催された「オバケ?展」の関連イベントとして、7月26日(土)に、子どもから大人まで楽しめる落語会を開催し、約180人もの方にご来場いただきました。

北九州市を拠点に活動する落語家・橘家文太さんは、登場するやいなや、まず「何を食べているでしょうか?」と観客に問いかけ、その想像力を巧みに刺激しながら落語の世界へと誘いました。豊かな表情と抑揚のある語り口は、まさにプロの技。

文太さんが披露したのは2席で、1席目は古典落語の「元犬」。昨日まで犬だったシロと人間とのすれ違いが面白いお話です。人間に生まれ変わったものの、犬の習性が抜けきらない男が、四つん這いで歩き回ったり、匂いを嗅いだりする仕草は、文太さんの身振り手振りや表情の変化と相まって、会場に何度も笑いを起こしました。

そして2席目の合間に、関連イベントとして特別に”ねない子だれだ”も挟んでくださいました。

2席目は「化け物使い」。人遣いの荒いご隠居さんが、化け物が出る屋敷で、逆に化け物たちをこき使ってしまうという、逆転の発想が面白い1席でした。恐ろしいはずの化け物が理不尽な要求に困り果て、最後は「どうぞ、 お暇をありがとうございました」と言い放つオチは、客席にどっと笑いを起こしました。

終演後は特別に、子どもたちを高座に上がらせ記念撮影させてくれたり、夏休みにちょっぴり涼しくて、ほっこりするすてきなひとときとなりました。

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9月:福岡アジア美術館「ベトナム、記憶の風景展」開幕記念×

第62回福岡市民芸術祭オープニングライブ

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9月13日(土)、福岡アジア美術館7F アートカフェで「第62回福岡市民芸術祭オープニングライブ」を開催しました。音楽とアート、食が一度に楽しめる、盛りだくさんな一日となりました!

福岡アジア美術館「ベトナム、記憶の風景展」開幕を記念した第1部。

ベトナムの人気歌手「Bao Tram(バオ・チャム)」さんが登場し、同国北部の民謡を表情豊かな歌声で披露すると、会場は一気に異国の空間へ。また、ちあきなおみさんの名曲「ルージュ」をベトナム語で歌い上げると、懐かしいメロディが異国の言葉で響くノスタルジックな雰囲気に、観客はうっとり。息をのんだ様子で耳を傾けていました。

続く第2部では、同エリアで行われたイベント「中洲JAZZ」に合わせて、福岡の中高生によるジャズビッグバンドが登場。バンドメンバー以外にも中高生の出演者を募り、この日のために練習を重ねて全5曲を披露しました。冒頭からしっとりとしたバラードナンバーで観客の心をつかみ、「Sing, Sing, Sing」では一転、若い熱気あふれるスウィングが炸裂。多彩な選曲で観客を魅了しました。

また、同時開催の「ベトナム、記憶の風景」展では学芸員によるギャラリートークが行われ、作品に込められた歴史や文化への理解が深まる時間に。

さらにアートカフェスペースの一角にはフォトブースが即席で設置され、フォトグラファー是本信高氏によるアオザイ体験のフォトセッションを実施。来場者が伝統衣装に身を包み、特別な一枚をスマートフォンに収めました。

ミュージアムカフェでは、当日限定のフォーと生春巻きのプレートや、ベトナムコーヒー、チェーなどが販売され、味覚でもベトナムを満喫でき、雰囲気をたっぷり味わえる特別な1日となりました♪

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10月:アジア音楽【和胡】×ダンス

 ――幻影に舞う!東洋と西洋のコラボで魅せるパフォーマンス

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10月18日、まちでは灯明ウォッチングの灯りが揺れる夜。福岡アジア美術館アートカフェで、言葉を表現するアーティスト集団による特別公演『アジア音楽【和胡】×ダンス ――幻影に舞う!東洋と西洋のコラボで魅せるパフォーマンス』を開催し、約160人の方にご来場いただきました。

今回は、同館7階アートカフェスペースに展示されている、古代ギリシャ悲劇『メディア』を現代的に再解釈した大型作品《略奪された岸辺》から着想を得て、愛・裏切り・復讐の物語を表現。音と身体が呼応する、幻想的なステージとなりました。

演目に合わせてロビーやカフェスペースにもキャンドルを灯し、夕暮れ迫る中、幻想的で雰囲気たっぷりな空間でのパフォーマンスが始まります。

幕開けはGERENTE PROJECTの語り。低く響く声が静寂を震わせ、メディアとイアソンの愛と復讐の物語を語り始めます。

続く里地帰さんの和胡は、メディアの心の揺れを映し出すように響き、深く伸びる音色が観客の胸を打ちました。

やがて、ガルーチ令奈さんのコンテンポラリーダンスがステージ中央へ。静かな重心移動から跳躍へと移る流れの中で、怒り、哀しみ、そして祈りがひとつの身体に宿っているようで、客席を引き付けていました。


主催:(公財)福岡市文化芸術振興財団・福岡市

共催:福岡アジア美術館