事業レポート
2021年4月1日
すっごい演劇アートプロジェクト ニコちゃん的公開稽古「オンライン演劇って、どうやると?!」
▲すっごい演劇アートプロジェクト「オンライン演劇って、どうやると?!」アーカイブ動画(総集編)
ダイジェスト版です。創作の過程を、出演俳優やゲストのコメントを含めてご紹介しています。
「身体的にバラエティあふれる人たちの演劇公演」に挑み続ける認定NPO法人ニコちゃんの会とオンラインに初挑戦
認定NPO法人ニコちゃんの会の「すっごい演劇アートプロジェクト」では、高齢者や身体に障がいがある人たちの、バラエティあふれる「声」「身体」「人生」から数々の演劇作品を生み出してきました。
当財団は2017年からニコちゃんの会と協働し、『走れ!メロス。』(2018年度)、『ガラスの動物園』(2019年度)を上演。「障がいと表現」の可能性を広げてきました。
今年度は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、対面を伴う稽古や公演を断念。初めてのオンラインで、新たな表現方法を模索しました。
最初はZoomの使い方を覚えるところから。
オンラインが得意な俳優(いわゆる「身体障がい者」)がオンラインが苦手な俳優(いわゆる「健常者」)をサポートしながら進みました。
オンラインは福岡から遠い場所でもつながれるという利点があり、今回は全国各地からバラエティあふれるゲストの皆さん(車いすの女性たち、子育て中の女優さん、聾の俳優さん、音楽家や観客参加型演劇の演出家など)にご協力いただきました。
稽古もバラエティ豊か。
各自が部屋にいることを生かして身の回りのモノを使ってみたり、音を用いないジェスチャーだけの伝言ゲーム、音だけに頼るショートストーリーの創作、共同作曲法「しょうぎ作曲」による演奏や観客参加型の即興演劇など、オンラインでどのようなコミュニケーション、演劇表現ができるのか、様々な視点で取り組みました。
▼稽古風景の一部はこちらの動画でもご覧いただけます。
ニコちゃん的公開稽古 オンライン演劇って、どうやると?!
約4ヶ月の稽古の末、2021年1月20日(水)「ニコちゃん的公開稽古 オンライン演劇って、どうやると?!」をZoomとYouTube Liveで配信。
関わっていただいた17名のゲストの中から、当日は片岡祐介さん(音楽家)、佐藤拓之さん(俳優)、早川ひかるさん(ノーサイド横沼)、わたなべなおこさん(演出家)にご出演いただきました。
4ヶ月の間に“実験”した様々な稽古方法やショートストーリーをご紹介する公演スタイル。
「体感できるZoom席」のお客様にはチャットコメントやフルーツバスケット、一部作品の出演者としてご参加いただきました。
当日のお客様と1週間限定のアーカイブ(フルVer.)配信を合わせると、ご視聴の回数は1,700回以上。
アンケートでは、
「Zoomを使うことで、出演されているひとりひとりとの距離がとっても近くて等価だったことがすごく良かった。劇場などで見るよりはるかに声が良く聞こえるし、表情や細かい動きもみえるし、これはZoom映像ならではの特典だと思いました。」
「伝言ジェスチャーとラジオドラマ(映像を使わない音声だけのショートストーリー)を今回意識してみたら、いろいろ感じるところがあった。」
「遠方からでも、その町で行われている芸術活動や、人が頑張っている様子を拝見できて、エネルギーと刺激をいただけました。」
「演劇って(稽古も)やっぱりライブだよなと、今回の手法があるから相対視してしまう自分もいました。」
などの感想をいただいています。
たくさんのご参加、ご視聴誠にありがとうございました。
なお、「ニコちゃん的公開稽古」でご紹介した作品の一部はYouTubeで現在もご視聴いただけます。
認定NPO法人ニコちゃんの会YouTubeチャンネルをご覧ください。
ニコちゃん的公開稽古 オンライン演劇って、どうやると?!概要
ニコちゃん的公開稽古オンライン演劇って、どうやると?!チラシ.pdf
■開催日時 2021年1月20日(水) 19:00開始
■会場 オンライン(Zoom及びYouTube)
■主催等 主催:文化庁 / (公社)日本芸能実演家団体協議会 / JAPAN LIVE YELL project in ふくおか実行委員会 /(公財)福岡市文化芸術振興財団 / 認定NPO法人ニコちゃんの会 / 福岡市
共催:西日本新聞社
後援:福岡県 / テレビ西日本
協力:劇団山の手事情社 / 九州大学大学院芸術工学研究院長津研究室
助成:(公財)九州文化協会
beyond2020認証事業